アホヲタ元法学部生の日常

連絡はTwitter ( @ahowota )でお願いします。アニメを見て法律を思い、法律を見てアニメを思う法アニクラスタ、ronnorのブログ。メールはronnor1あっとgmail.comへ。BLJにて「企業法務系ブロガー」として書評連載中。 #新人法務パーソンへ #オタク流勉強法 #明認方法 「アホヲタ元法学部生の日常」(ブログ)、「これからの契約の話をしよう」(同人誌)、『アニメキャラが行列を作る法律相談所』(総合科学出版)等。

名探偵コナンと疫学的証明〜名探偵が有罪に?!

名探偵コナン (1) (少年サンデーコミックス)

名探偵コナン (1) (少年サンデーコミックス)

1.はじめに
 本日映画最新作「名探偵コナン紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」が公開される名探偵コナンシリーズとは、謎の組織により体を小さくさせられた高校生探偵工藤新一が、小学1年生の江戸川コナンとして謎を解決していく探偵漫画・アニメシリーズである。
 さて、名探偵コナンの「お約束」として、「コナンが行く先で殺人事件が起こる」というものがある。余りにも多くの人が死ぬことから、目暮警部も、

やっぱり おまえか、 死に神め...
青山剛昌名探偵コナン」38巻file6p6*1

と述べた程である*2

2.コナンに関わった者の死亡率と普通の死亡率の差
 いくらなんでも「死神」と称されるのはひどいだろう、そんなにたくさんの人が死んでいるのか? こんな疑問を持った私は、全巻*3の登場人物とその生死を調べてみた。
 その表は非常に長いので、エントリの末尾に記載したが、
913人の登場人物中、


154人が殺人事件の被害者となり、


228名が犯罪被害者*4


となっている。


殺人の被害者になる率が17%、殺人を含めた犯罪被害者になる率が25%である。

これが、どれくらい異常かは、日本の犯罪被害率を調べれば分かる。
平成18年度犯罪白書によれば

その被害発生率(人が被害者となった一般刑法犯の人口10万人当たりの認知件数の比率をいう。)は,男子を主たる被害者とするものが2055.6,女子を主たる被害者とするものが980.0であった。
(中略)
内訳は死亡者1,354人
http://www.moj.go.jp/HOUSO/2006/hk1_5.html#5-0

 要するに、1年間で考えると、10万人のうち3000人は何らかの犯罪被害にあい、1億2000万人のうち1354人が殺人被害にあうということである。
 日本の犯罪被害率が3%なのに対し、コナンに関わった人ではその10倍近い25%、更に殺人については日本の殺人被害率が0.001%(10万分の1)なのに対し、コナンに関わった人では17%と実に2万倍近くになっているのである*5

3.疫学的因果関係
 とはいえ、「コナンが関わると人が死ぬといっても、「犯人」が殺したから殺人が起こったのであって、コナンのせいとはいえない」と思う人も少なくないだろう。これを法律的に構成すると「コナンの行為と死亡結果の間に因果関係がない」となる。

実行行為が存在し当該構成要件が予定する結果が発生したとしても、犯罪が完成したわけではない。実行行為と現に生じた結果との間に、客観的に「原因と結果」と呼べる関係が必要なのである。この「原因と結果」と呼べる関係(中略)を論ずるのが因果関係論である。
前田雅英刑法総論講義」p172

 かつての因果関係論では、公害事犯等の「未知の危険が具体化して被害が発生した」場合に因果関係を認めることが困難であった。
例えば、

工業生産の過程で排出される微量の物質Xが、魚に蓄積され、それを食べたYが死んだ

という公害の事例において、病理学的な手法により病原体を発見する・動物実験によりその病気を作る等の方法で、因果関係について厳密な医学的証明をすることは大変長い時間がかかり、また病気等には発生機構が未解明なものも少なくなく、そのような意味での証明がつねにできるとは限らない*6。因果関係について医学的証明を要求するかつての議論では、公害事犯等において適切な処罰ができないと批判された。

 そこで、出てきたのが疫学的因果関係という議論である。

疫学とは、人間を集団として把握し、その集団について疾病その他の事象の分布を多角的に観察し、その規定因子、成立因子を研究する学問である
日本弁護士連合会編「刑事裁判と疫学的証明」p17*7

 要するに、疾病等の異常現象が起こった場合において、気候、飲料水、習慣等の外部的事情を統計的に分析することで原因をつきとめる学問が疫学である。
 疫学のプロセスとしては
�事実を収集し、発生要因に関する仮説を形成する(記載疫学、例えば物質XがYの死亡の原因ではないか)
�集団現象と発生原因との間の因果関係について、統計的に�で立てた仮説を分析・検討することで推論を行う(分析疫学、例えば「患者ー対照研究」といわれる研究においては、集団の中で問題の疾病を持つ患者群が、その疾病を持たない群(対照者群)と比較して仮説要因(この場合は物質x)をより高率に保有しているかどうかを調べる方法)
実験を行い、その推論の検証を行う(実験疫学、動物実験が通常であるが、介入研究といって、仮説要因(この場合はX)を除去する研究グループと除去しないグループを比較し、除去により生存率が上がるか等の追跡調査等を行う研究で実験検証をすることもある)
 という3段階に分かれる*8。ただし、最終段階の実験が、ヒトの場合だけでなく動物についても困難なことが少なくないため、因果関係の存在は、分析疫学の段階(�)までで推論せざるをえない(p29)。
 そして、疫学的因果関係の認定については「疫学四原則」ということがいわれている。すなわち、疫学上疾病の起こる原因と疾病のあいだに因果関係があるといえるためには、一般に�その因子が発病の一定期間前に作用するものであること、�その因子の作用する程度が著しいほどその疾病の罹患率が高まること、�その因子の分布消長の立場から、記載疫学で観察された流行の特性が矛盾なく説明されることと�その因子が原因として作用するメカニズムが生物学的に矛盾なく説明可能なこと、の四条件の具備が必要であるとされている*9
 東京高裁*10は、「疫学的証明ないし因果関係が、刑事裁判上の種々の客観的事実ないし証拠又は情況証拠によって裏付けられ、経験則に照らし合理的であると認むべき場合においては、刑事裁判上の証明があったものとして法的因果関係が成立するということができ、有罪の認定を妨げるものではない」と判示*11している。要するに、このような疫学的因果関係が証拠で裏付けられ合理的である場合には、法的にも因果関係が認められるというのである。このような立証の方法は、必ずしも公害だけにかぎられない*12とされる*13


 さて、この理論をコナンについても適用してみよう。
 まず、「日常生活圏を出たコナンが物理的に接近することで、殺人犯に何らかの作用を及ぼし、殺人を犯させている」という仮説が立てられる*14
 この仮説について統計的に分析すると、「コナンの接近がある」群においては、17%の死亡率*15なのに対し、「コナンの接近がない」対照群においては、0.001%の死亡率と、死亡率が1万7000倍になっていることから、「コナンが物理的に接近すること」と殺人事件の発生の間には明らかな有意差が認められ、上記仮説は正しいと推論できる。
 そして、これは疫学四原則の�その因子が発病の一定期間前に作用するものである、�その因子の作用する程度が著しいほどその疾病の罹患率が高まること*16、�その因子の分布消長の立場から、記載疫学で観察された流行の特性が矛盾なく説明されることと�その因子が原因として作用するメカニズムが生物学的に矛盾なく説明可能なこと*17という要件を満たしている
 すると、コナンが毛利探偵につき従って、ないし旅行等で生活圏を離れるという実行行為と、被害者の死という結果の間に因果関係が認められてしまうのである*18

4.危惧感説
 もちろん、コナンに殺意はないであろうから、過失致死が問題となる。過失については、「未知の危険が現実化」した場合にでも有罪にできる議論として、危惧感説がある。これは、科学技術の発達により存在する未知の危険が被害発生をまったく無視できないほどの危惧感をともなうのであるときは、それを防止する注意義務を課し、これを防止するための行為をしなかったために危険が現実化すれば、過失ありとするという議論であり*19、森永ミルク事件第二審*20、同差戻後第一審*21が取り入れた考え方である。
 この考えを取り入れれば、遅くとも*22鈍感な目暮警部ですら怪しいと思って「死神発言」をした38巻以降は、コナンは「自分が毛利のおっちゃんについてひょこひょこ外に出かけると人が死ぬんじゃないか」という危惧感をもってしかるべきであり、生活圏、即ち毛利探偵事務所と学校以外のところには行かないようにするという注意義務が課せられていた。その義務に反したために死んだ45人の死について、コナンは過失致死の責任を負うことになる*23

まとめ
 未知の危険が現実化した場合、疫学的因果関係・危惧感説等の理論を用いることで、処罰範囲を拡張することができる。このことが、罰すべき者を罰するという積極的な意義をもつことは否定できない。
 しかし、この議論によってコナンに死亡の責任を負わせることは、本当にいいのだろうか?
 疫学的因果関係については、前掲「刑事裁判と疫学的証明」は、千葉大チフス事件*24、及び仙台さつまあげ事件*25の2つの事例を引いて、疫学の方法論的限界、目的からくる限界、適用範囲からくる限界、そして裁判においての疫学の使われ方の問題点等を指摘している*26。特に、実験をする前の段階で裁判に使われる*27ことからは、その証拠との結びつき及び経験的合理性の判断には慎重を期すべきだろう*28。また、危惧感説についても判例全体からみれば主流でない*29のは、それが処罰範囲を不当に拡張し責任主義に反するからに他ならない。
 未知の結果が現実化した場合に、その犯人を処罰したいという世論が沸き起こることは多い。しかし、その裁判が結果責任」を問う「魔女裁判」になってはならない。疫学的証明や過失についての新理論に安易に飛びつくことなく、「疑わしきは被告人の利益に」「責任主義」といった大原則に従って慎重に判断すべきである*30


付録:コナン登場人物の生死について
 なお、以下の表において×は殺人既遂ないし未遂の場合*31であり、捜査官(日本の警察官・検察官)については、基本的には事件発生後に登場することから、その命が狙われる等しない限りは省略した*32

1巻
file1
岸田(×)友人A,友人B、愛子、黒ずくめ男D(ジン、48巻file9〜×未遂),黒ずくめ男E(ウォッカ*33、工藤新一(×未遂*34)、毛利蘭(とりあえず何度も殺されかける)、毛利小五郎(×未遂*35
file3〜5
谷晶子、谷父、麻生執事、お手伝いA,B、誘拐犯人
file6〜9
沖野ヨーコ、山岸、池沢ゆう子、藤江明義(×但し自殺)
2巻
file1〜3
根岸正樹(×)、阿部豊(なお、半殺し)
file4〜7
広田健三、宮野明美、探偵、広田明
file8〜10
吉田歩美、小嶋元太(麻酔をかがされる)、円谷光彦(麻酔をかがされる)、洋館の主人(×但し5年前)、奥さん、息子(なお、監禁される)
3巻
file1〜6
籏本夏江、籏本武(=財城武彦)、籏本豪蔵(×)、籏本北郎、籏本祥二、籏本一郎(×未遂*36)、籏本麻理子、籏本秋江、籏本竜男(×)、鈴木
file7〜10
小川雅行、小川勇太(誘拐、×未遂)、田中一郎、荻野智也(医療事故死)
4巻
file1〜3
警備員A、警備員B、落合、飯島、窪田、真中(×)
file4〜6
サラリーマン風、キャリアウーマン風、恰幅のいいおじいさん、ヤクザ
file7〜10
ディノ・カバネ、仲間A、仲間B、仲間C
5巻
file1〜5
鈴木園子、大田勝、角谷弘樹、高橋良一、鈴木綾子、池田知佳子(×)
file6〜9
木村達也(×)、柴崎美江子、山田克己、寺原麻理、隅井豪
file10
江戸川文代、仮面の男、取引相手
6巻
file1
正男、正男の母
file2〜5
丸伝次郎(×)、丸稲子、お手伝いA,お手伝いB、波多野幾也、阿久津誠、諏訪雄二
file6〜8
アキラの飼い主、田中和由(×)、田中知史
file9〜10
笹井宣一、今竹智(×)、山田
7巻
file2〜7
浅井成美(×なお現住建造物放火)、清水正人、黒岩辰次(×)、川島英夫(×)、黒岩令子、平田和明、西本健(×)、村沢周一(脳震盪)
file8〜10
赤木量子、赤木英雄、赤木守(監禁される)、上村直樹、
8巻
file2〜7
今野史郎、江原時男(×)、金城玄一郎、林静江、上条秀子、前田聡、佐山明子
file8〜10
松本小百合(×未遂*37)、竹中一美、松本清長、梅宮淳司、高杉俊彦、
9巻
file1〜3
犯人A、B
file4〜6
綾城行雄、大村淳、堀越由美(×)、綾城紀子、中道和志
file7〜10
四井麗花(×)、一枝隆、二階堂優次(×)、三船拓也、五条修、六田将司、四井父、七尾米
10巻
file2〜5
服部平次、辻村公江、桂木幸子、小池文雄、辻村貴善、辻村利光、辻村勲(×)
file6〜8
津川秀治、玉田和男(×)
file9〜10
大山将(×)、中原香織、金澤智康、江角果歩、飛田銀二
11巻
file2〜4
諏訪道彦(×)、松尾貴史、永井亜矢子、部長、スタッフ×4
file5〜7
姫野弥生(×)、皇裕一、妃英理、殿山十三、若王子士郎
file8〜10
天永和尚(×)、寛念、屯念、木念、秀念、菊乃、
12巻
file1〜3
絵描き(心臓病)、奥田倫明
file4〜6
中島秀明、上田光司、竹下裕信、社長、大男
file7〜10
川津郁夫、藤沢俊明(×未遂)、清水奈々子、岩井仁美、戸田マリア、金谷裕之(×)、戸叶研人、大木綾子(×)
13巻
file2〜4
富沢雄三、富沢哲治(×)、富沢達二、富沢太一
file5〜7
花岡兼人、蝶野いづみ(×)、バイク便の運転手
file8〜10
三上大輔、安達僚太、松井秀豪(傷害*38)、坂口友美、亀井修(×)
14巻
file1〜3
九十九七恵、九十九元康(×*39)、真田一三、三好麻子、百地裕士、九十九文乃、
file4〜8
薮内広美、薮内義房(×未遂)、カルロス、薮内秀和、薮内義行、薮内敬子、薮内真知子(×*40
file9〜10
米原晃子(首を絞められる)、下田耕平(×)、坂井隆一、中村美里、森敦士、杉山(×)
15巻
file4〜6
高山みなみ(誘拐)、永野椎菜(誘拐)、宮原悟史、宮原の仲間
file7〜9
岡野、長谷川、毛利のマージャン仲間、肥田満弘(×)、南沢尚善、藤井孝子、飯野宏
file10
武蔵之介、長門道三、日向幸、長門信子、長門康江、長門秀臣(×)、長門光明(×)
16巻
file4〜5
小林澄子、教頭先生、大畑裕之、植松竜司郎、警備員
file6〜9
鈴木史郎、怪盗キッド鈴木朋子(窃盗被害)
file10
菊右衛門、土屋益子(×)、有田義彦、瀬戸隆一、大谷薫
17巻
file3〜5
戸田貴和子(×未遂*41)、松崎はるみ、河津邦生、松崎雅彦、伊東洋
file6
同室の老人、関口良夫、火傷のおじさん、誘拐犯男、誘拐犯女、ガードマン風、関口弓子(誘拐)
file7〜9
ゴブリン残党×2、出淵操(監禁)
file10
土方幸三郎、永倉勇美(×)、沖田一
18巻
file3〜5
内田麻美(×未遂)、沢井学、早坂智子、野口茂久、宮崎千夏、森本喜宣、コンビニ店長
file6〜8
灰原哀、俊也、兄、黒服弟、彫師、銀狐、犬山
file9〜10
広田正巳(×)、広田登志子、白倉陽、盛岡道夫、細矢和宏
19巻
file2〜4
新名香保里、新名任太郎(病死)、編集者、校正係、編集長、主治医
file5〜8
遠山和葉、野安和人(×)、喫茶店の主人、長尾英敏(×*42)、西口多代(×*43)、郷司宗太郎議員、岡崎澄江(×)、沼淵己一郎、坂田祐介、
file9〜10
金子ディレクター、佐藤、田宮、犯人グループ×2
20巻
file2〜6
土井塔克樹、田中貴久恵、浜野利也(×)、黒田直子、荒義則、須鎌清日呂、西山務(×)
file7〜9
青島美菜(×)、青島全代、賢二、
file10
田畑勝男、間宮満、間宮貴人、間宮マス代
21巻
file4〜7
鵜飼恒夫、大鷹和洋(×)、天野つぐみ、立川千鶴、鷺沼昇、エドワード・クロウ
file8〜10
増尾桂造、増尾加代
file11
重松明男(×)、片桐楓、桜庭祐司、森園百合江、森園幹雄、森園菊人
22巻
file4〜7
浅間安治(×)、加越利則、出雲啓太郎(×)、岩槌晃重、青葉徹、出雲梓
file8〜10
道脇正彦、京極真、寺林省二、茶髪の女(×)
23巻
file1〜3
井出敏行、友里百合子、村松昭雄、張田政次(×)、古橋稔
file4〜9
船員、鮫崎島治、亀田照吉(×)、蟹江是久(×)、海老名稔、鯨井定雄(×未遂*44)、磯貝渚
file10
東田、村西真美(×*45)、居酒屋の女将、北川
24巻
file2〜6
新出義輝(×)、新出陽子、新出智明、保本ひかる、新出ミツ
file7〜10
南条実果、三瓶康夫、樽見直哉、クリス・ヴィンヤード、俵芳治、枡山憲三、呑口重彦(×)、麦倉直道
25巻
file1〜3
伊丹千尋(×)、三沢康治、佐野泉、小松頼子、織田國友
file4〜8
ロバート・テイラー、武田雄三、武田陽子、武田龍二、武田信一(×)、武田紗栄、武田絵未、武田智恵、塩谷深雪
file9〜10
強盗犯×4(うち1名×)
26巻
file1〜4
三谷陽太、野田夢美、鴻上舞衣、蒲田耕平(×)、蜷川彩子
file5〜7
辰巳泰治(×)、大場悟、辰巳桜子、社員×2
file8〜10
裕木春菜、緒方和子、緒方志郎、緒方常雄、緒方稔(×)
27巻
file1〜3
佐久法史、碓氷律子(×)、塩沢憲造、三笠裕司
file4〜6
放火魔、猿渡秀朗、鹿野修二、猪俣満雄、神鳥蝶子、高木刑事(×未遂)
file7〜9
ジョディ・サンテミリオン、尾藤賢吾(×)、出島均、江守敏嗣、志水高保
file10
旅館のおっさん、ハンター(×)、八坂清、雑賀又三郎、根来友也
28巻
file3〜5
池波静華、柴田四朗(×)、吉川竹造、柴田恭子
file6〜10
門脇沙織(×)、黒江奈緒子(×)、島袋君恵、海老原寿美(×)、福山禄郎、門脇弁蔵
file11
水谷涼子(×未遂*46)、遠藤仁美(×未遂*47)、石黒路子(×未遂*48)、藍沢多恵(×)、白川紀之、紺野由里、定金芳雄、白川春義
29巻
file2〜5
矢島邦男、バスジャックグループ×2、赤井秀一、町田安彦、富野美晴
file6〜8
加納照也、綱島吉雄、土佐林アキ、蓮木志乃
file9〜10
リカルド・パレイラ、マイク・ノーウッド、レイ・カーティス、エド・マッケイ(×)
30巻
file1〜3
小倉千造(×)、岩国辰郎、徳山法男、明石影
file4〜7
千間降代、茂木遥史、大上祝膳、石原亜紀、槍田郁美、白馬探
file8〜9
染田、床屋
file10〜11
美濃宗之、笠間菊代、美濃素夫(×)
31巻
file2〜4
浦川詠次、遠田芳郎、神保雅夫、偽毛利小五郎(×)
file5〜7
吉澤勇太、下条登、荒巻義市(×)、根津信次
file8〜10
改方学園1年の後輩、沖田、垂見篤史(×)、面谷峰男、胴口規之、小手川峻、袴田正通
file11
平野(×*49)糟屋有弘、福島俊彰、片桐真帆(×)、脇坂重彦、加藤祐司(×)
32巻
file5〜7
剣崎修、草野薫(×未遂)、岳野ユキ、星野輝美、間熊篤、監督
file8〜10
ランディ・ホーク、ジェイムズ・ブラック(誘拐)、誘拐犯3人組
file11
鴨居五十吉、目撃者のおじいちゃん、座間弘、越水映子、紙枝保男、目撃者の女の子、喫茶店の主人
33巻
file3〜6
湯浅千代子、二垣佳貴(×)、粉川実果、甘利亜子、酒見祐三、板倉創
file7〜9
護田秀男、出月映子(×)
file10〜11
来生範久、中条勝則(×)、国吉文太
34巻
file2〜4
下田千加、仲町通也、川上昇、高井(×)
file5〜7
赤野角武(×)、駅員、吉良蓮絵、船戸三昭、大葉悦敏
file8〜10
磯上海蔵、伊東基伝、北浦京吾、川端四朗(×)
file11
シャロン・ヴィンヤード、リラ・サンチェス、アカネ・ニールセン、ローズ・ヒューイット、イベリス・ハミルトン、ヒース(×)、ラディッシュ・レッドウッド、銀髪の通り魔
35巻
file5〜7
音無芳一、番町菊次、四谷岩尚、牡丹露彦、人魂男
file8〜10
円谷母、蛍保護のおじさん×2、バスの運転手
file11
武富雅男、久米好継、池間伸朗、平良伊江(×)、大東幹彦、下地崇、金城兵吾、船長(×)
36巻
file5〜7
筒見、郵便局員、強盗犯×3
file8〜11
白鳥刑事(×未遂)朱美、朱美の母、佐藤
37巻
file2〜4
風見良輝(×)、波原霞、南雲暁、南雲伸晴、雨城瑠璃、スタッフ×3
file5〜7
板倉卓(×)、須貝克路、内藤定平、相馬竜介、ボーイ
file8〜10
銀行強盗犯×3
38巻
file2〜4
観野節子、観野弥生、津曲水貴、三重芳春
file5〜7
大神敬晴、永瀬豹太(×)、牛込巌、佐熊浩之、レオナルド・ロッシ、帝都プロレス関係者×2、木場
file8〜10
楠川(×半殺し)、杯戸、伊藤×4、伊藤美沙里、仲間×2
39巻
file1〜5
諸角亮子(×)、玄田隆徳、曽我操夫、権藤系子、諸角明、目撃少年
file6〜8
福浦玲治、白藤泰美(×)、天堂晴華、飯合拓人
file9〜11
絹川和輝、草野美津、別所登志子、鴨下保比呂(×)、三枝朝香、板前
40巻
file1〜3
客×2、矢倉朝吉、高木登、前田和彦、中島啓太、後藤陽介
file4〜6
明石寛人、明石巌夫(×)
file7〜9
野井、木之下、蝶野晴男、ビリー
file10
藤枝幹雄(×)、植木草八、土肥耕造、藤枝繁、藤枝素華
41巻
file4〜6
唐田敬善、根上慶彦、穂島朗、古村徳宏(×)
file7〜9
伴場幸哉(×)、布袋鋭司、泰山薫、暮小義人
file10〜11
出島壮平(×)、財津浮彦、今井徹夫、夏堀勇
42巻
file2〜4
七川絢、店長、大学生、サラリーマン風、おばあちゃん
file5〜10
亡霊船長福浦(×)、メデューサ、狼男、フランケン、ミイラ男、ゾンビ、透明人間
file11
榎本洋、福地直和、出川俊昭
43巻
file3〜5
倍賞周平、榎本梓、小太りめがねの男(×*50)、ポアロのマスター
file6〜9
辻谷賢二(×*51)、愛甲奈央、波佐見淳、中紙功男、岩富創
file10
港南高校四番長島、大金高校エース稲尾、鳥光行雄
44巻
file4〜6
仲本広俊(×*52)、志村由依、加藤
file7〜10
ひったくり犯、鈴木次郎吉
file11
男子生徒×2、塚本数美、世古国繁、物部雅生
45巻
file2〜5
白根桐子、金谷峰人、江尻太志(×未遂)、井田巌
file6〜8
能勢(×)、本山正治、寺西
file9〜11
野々宮悦子、天土陵司、二川肇(×)、御上平八、河野麻雄(×*53
46巻
file2〜5
津曲紅生、設楽蓮希、設楽弦三郎(×)、羽賀響輔*54、設楽絢音(×)、設楽調一郎
file7〜10
玉井照尚(×)、トレジャーハンター男、トレジャーハンター女
file11
狩谷伴子(×)、狩谷大策、狩谷滋英、狩谷嗣貴、家政婦×2、狩谷叡祐
47巻
file5〜7
後村、猫田英信、引越し屋×2、伊坂
file8〜11
星河童吾、アシスタント×8、範田力、姫宮展子(×)、正影満里
48巻
file1〜3
見山(×)、加納(蘭の暴行による顔面負傷)、矢沼、尾藤
file4〜8
赤塚賢造、綿引勝史、矢崎波花、矢崎茂子、国友安栄、関口俊道(×)、国友淳大(×)、綿引兄
file9〜11
水無怜奈(交通事故)、ピンポンダッシュ少年、キャンティ、常盤栄策、千頭順司、土門康輝、土門事務所職員、ボディーガード×2、野次馬×4、毒島桐子、飛び出した少年(船本透司)
49巻
file5〜7
雨宮祥子(交通事故)、平山文吾、三池、コンビニ店長、運転手(交通事故)
file8〜10
本堂瑛祐、三角篤、安美(×)
50巻
file1〜4
江本将史、江本彩、合コン出席者×3、浩太、六田卓児(自殺未遂)、引田門成、佐塚良兼
file5〜7
杉森政人(×)、蓬田晴華、桧垣敏則、林編集長、稲葉敦史
file8〜11
箕輪奨兵(×)、改方学園生徒×6、大山守蔵、三俣耕介、立石雫、片品陸人、帝丹中学生徒×5、土産物屋店員
51巻
file2〜3
長部満、長部父(喧嘩を止めようとして負傷)、長部母
file4〜6
牛込嗣夫(×)、八島光枝、三瀬隆、久津梢子
file7〜8
桐下
file9〜11
槙野純、天堂享、倉本耀治、保波倫子(×)
52巻
file1〜2
建井文吾(なお自殺未遂)、行列待ちの人×2、鳴川
file3〜5
益戸麗、平正輝(負傷)、郡司倫造、島袋貞悟、軽辺福春、連続強盗犯(×)
file6〜8
編集者、萬田年久、原本高平(×)、市村
file9〜11
冬の紅葉AD(×)、大隈勇、綿貫辰三(のされる)、ハンス・バックリー、泥参会組員×50位(のされる)
53巻
file1〜4
及川武頼、神原晴仁(×)、撮影スタッフ
file5〜6
坂本たくま、東尾マリア
file7〜9
板垣ロク(×)、柱谷父、柱谷巧、ネイルショップ店員、桐谷、安居、関内
file10
船本達仁、茂野孝美、船本兼世(×*55
54巻
file3〜5
小倉朔子(×)、木山鍛治、尾上麻華、板橋一八
file6〜8
傳久、釈蓮、傳久母(自殺)
file9〜11
槌尾広生(×)、越水七槻、時津潤哉、甲谷廉三
55巻
file3〜5
児島乾史、ルトガー・ハイネン(×未遂)、稲垣大将、玄田辰造
file6〜9
警備員
file10
獣医、小五郎の友達×2
56巻
file1〜3
諸口益貴(×)、出島覚治、垂水亘、穴吹晴栄
file4〜6
田中伊和江、大庭茜(×)、安達頼人、香原風雅
file7〜9
西郡宗兵、多胡、早織、古庄
file10〜11
庵野母、振り込め詐欺師、庵野息子
http://kanna-m.parfait.ne.jp/main/dic/ConanDICtop.htmlを参考にさせていただいた。

*1:なお、46巻file5p1でも「相変わらずの死神ぶりだな毛利名探偵」とある。

*2:なお、「おまえ」は毛利小五郎を指す。コナン「主」で、毛利小五郎は単に麻酔銃で眠らされて「推理ショー」をやらせられる「従」であるのに、目暮警部はこの主従の関係を誤解していることからこのような発言がなされている

*3:大人の事情で最新刊の57巻は省略したので、1〜56巻

*4:殺人、自殺、誘拐等

*5:なお、正確にいうと、犯罪白書の統計は「死亡者」のみを対象としており、殺人未遂を含んでいないが、コナンの計算上「殺人被害」は未遂を含んでいる。そこで、厳密には2万倍にはならないが、それでも1万倍は超えており、異常な高率であることに変わりない

*6:ジュリスト440号p105「疫学的因果関係と法的因果関係論」、西原春夫「刑法総論」p104参照

*7:疫学的因果関係についての以下ページ数だけの記載は同書

*8:p19以下参照

*9:西原春夫「刑法総論」p105

*10:東京高判昭51年4月30日判時851号22頁

*11:西原春夫「刑法総論」p104

*12:西原春夫「刑法総論」p104

*13:なお、同書の「まず第一に、相当因果関係の基礎にある条件関係は「AがあるからBがある」という関係ではなく、「AがなければBはなかった」という関係であると同時に、その判断は一種の経験判断であるから、たといAとBとの間の関係が完全に医学的に解明されなくとも、またA’がBの原因である可能性が残っても、さらに、Aを摂取した人の中にBの結果が発生しなかった人がいたとしても、疫学的方法によりAがなければBはなかったという関係が統計的に高度の蓋然性をもって証明されれば、それをもって足りるからである。さらに第二に訴訟法的にみても、それが情況証拠(間接事実)による証明の一種とみることができるかぎりにおいては、それが高度であればあるほど単独で、それほど高度でない場合には他の情況証拠と相まって有罪認定の資料とすることができるのであって、それは必ずしも「疑わしきは被告人の利益にin dubio pro reo」という刑事訴訟法上の原則には反しないとみることができよう。」参照

*14:なお、疫学的因果関係においては、物質Xが具体的にYにいかなる作用を及ぼして死に至らせているかという機構解明の必要がないことに注意。

*15:これは多少不正確。例えば48巻file1〜3の見山のように、物理的にはコナンと離れたところで殺されていることもあれば、コナンが接近する前に既に死んでいる事案もある。

*16:ここは「帝丹小学校」と「毛利探偵事務所」において死者が出ていない点がネックになるとも思われるが、この点は仮説を「コナンが日常生活圏を出て」としておいたので問題がなくなる

*17:きちんとした作用機構までの説明はないが、APTX4869の作用でコナンの体から殺人犯の犯行を促進する物質が出ており、これが殺人犯の脳に作用している等のメカニズムを考えた場合これが生物学的に矛盾はしないだろう。

*18:まあ、証拠と合理性が必要であるが、物質Xを摂取した人としない人では死亡率に1万7000倍の差があるという場合には普通証拠も合理性も認められるであろうことと比較すると、コナンの場合にもこれが認められてもおかしくない

*19:藤木英雄「刑法講義総論」p241

*20:高松高判昭和41年3月31日高刑集19巻2号136頁

*21:徳島地判昭和48年11月27日判時721号7頁

*22:毛利小五郎が麻酔銃で眠らされて推理ショーをさせられていることに全然気づいていない

*23:なお、一般論として警官等の捜査機関は過失致死の責任を負うことはない。コナンとの違いはコナンが「行った先で殺人事件が起こる」のに対し、捜査機関は「殺人事件が起こったからそこに行く」という点であり、これが疫学的因果関係4原則の�との関係で決定的な差を生むのである。

*24:興味がある方は科学的魔女裁判参照

*25:仙台高判昭和五二年二月一〇日判例時報八四六号四三頁

*26:他に、大塚仁「刑法概説総論」p182の「刑法における因果関係の認定は慎重になされなければならないから、疫学的見地からの条件関係が認められる場合にも、相当因果関係があるとするためには、さらに、具体的事案における当該行為と結果との結びつきが、他の証拠に照らして疑いをいれない状況にあることが必要であるとおもう。」という記述や、

*27:のがほとんどである

*28:同旨植村立郎「実践的刑事事実認定と情況証拠

*29:藤木英雄編「判例と学説7・刑法I」p230

*30:この点から慎重に判断すると、コナンについて経験的合理性が否定され無罪となる可能性は十分あるだろう

*31:未遂については「×未遂」とした

*32:モブキャラを掲載するか否かは基本的に「セリフ」の有無をメルクマールにしている

*33:最初の館モノは殺人事件かどうかすら不明なので数えていない。

*34:結果として体が縮む

*35:49巻で競馬中継を聞いているところを黒服軍団に狙われたのは明らかに実行の着手があるでしょう

*36:但し狂言

*37:但し自殺

*38:なお狂言

*39:但し死亡後相談

*40:なお正当防衛行為の結果

*41:なお狂言

*42:但しコナンが来る以前

*43:但しコナンがくる以前

*44:狂言

*45:但しコナンらに会う前

*46:コナンのところに話が来る前

*47:コナンのところに話が来る前

*48:コナンのところに話が来る前

*49:但しコナンが来る前

*50:但し2日前に死亡

*51:但し先月の末死亡

*52:但しすでに死亡

*53:但し白骨死体

*54:なお自殺未遂

*55:昨日