意外といいね! 予備校本
- 作者: 東京リーガルマインドLEC総合研究所弁理士試験部,宮口聡
- 出版社/メーカー: 東京リーガルマインド
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 28回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
そこで、この本がLEC東京リーガルマインド著だと知った(うかつにも「宮口聡監修」というところだけを見て買ってしまった)時には、正直言ってだまされた気がした。
しかし、読んでいくと、この本にぐいぐい引きこまれた。
内容は、知的財産権についての入門である。しかし、他の入門書と異なり、徹底的に「分かりやすさ」を追求している。
ページは4ページ構成であり、最初の2pで、「権太」と「知子」が知的財産権に関する会話をする。そして、次の2pで、この内容について解説が入る。
権太「知子さん、ここだけの話だけど、先日ものすごく画期的なサーブの打法を発明したんだ。僕の編み出した『ハイパー権太サーブ』は、誰も打ち返せないサーブなんだよ。これは、まさに『サーブの革命』だよ! 特許法は、画期的な発明を保護する法律なんでしょ、知子さん。このサーブで特許を取りたいと思うんだけど、どうかな?」
知子「絶対に誰も打ち返せないサーブ!! もしそれが本当だったら、すごいことだわ。でもね、権太さん、残念だけど、ハイパー権太サーブで特許を撮るのは難しいわね」
引用元:ざっくりゼロからわかる!知的財産権p8
まあ、テニプリかよ! というツッコミは置いておくとして、非常に分かりやすい。
しかも、1冊で、特許・著作権法の他、商標法、不正競争防止法、実用新案制度等についての基本の説明がされており、さらに、ドメイン名の不正競争等の近時の論点についても、適宜解説がされている。
既に知的財産権法を知っている人にとっては、書いているのは当たり前の内容である。しかし、これから知財を勉強するなら、この本はその最初のとっかかりとしてお薦めである。
この本で、予備校本を見なおした。
まとめ
中には、「ざっくりゼロからわかる!知的財産権」のような、有益な本もあるので、予備校本というだけで毛嫌いせずに、内容を見て本を選ぼう!