気付くのに遅れてすみません。
ishidatic.com - ishidatic リソースおよび情報様、相互リンクありがとうございました。
ishidatic.com - ishidatic リソースおよび情報等、使える記事をいつも楽しみにさせていただいています。
紹介のお礼に会社法論証をいくつか。
会社法論証：取締役会の持ち回り決議・書面決議
> 370条。定款で定めれば決議の省略可。でも監査役が反対したらダメ。
http://ishidatic.com/mt/archives/2005/10/post_156.html
リーガルマインド５−３−３−３（p173〜）
ロングver.
旧来、取締役会は現実に開催されなければならず、書面等で取締役が同意の意思表示をするだけでは、有効な決議とはされていなかった。それは、各取締役が議論することにより、その識見を結集させることで、重要な業務の決定を行い（362条2項1号、416条1,2項）を取締役会による取締役等の監視（362条2項2号, 416条1項2号等）を実効的なものとするためである。
しかし、新法370条は、取締役会設置会社につき、定款の定めにより、決議参加可能な取締役の全員が書面等によりその提案に付き同意の意思表示をし、かつ監査役設置会社では、監査役がその提案について異議を述べなかったときは、取締役会の決議があったとみなすと規定し、一定の要件の下、持ち回り決議を認めている。これは、企業活動の国際化に伴い、機動的な会社経営の実現のためには、現実の取締役会の開催を要求するのが困難となっていることから規定された。
もっとも、前述の持ちまわり決議禁止の趣旨を害しないように、定款の定めによることとした上、３ヶ月に１回以上なすべき代表取締役等による取締役会への業務執行状況の報告に関する取締役会については、現に開催しなければならないとしている。
ショートver
新法370条は、旧法を改正し、決議参加可能な取締役の全員が書面等によりその提案に付き同意の意思表示をしたときは、取締役会の決議があったとみなすと規定する。国際化の中で、取締役の開催を常に要求することが、会社の業務の機動的決定(362条2項1号参照)にそぐわなくなったからである。
もっとも、取締役会の形骸化防止のため、定款の定めを要求し、監査役設置会社では、監査役がその提案について異議を述べないことを要求し、更に、３ヶ月に１回以上なすべき代表取締役等による取締役会への業務執行状況の報告に関する取締役会については、現に開催しなければならないとしている。
最低資本金
リーガルマインド３−４−１−４
旧法は最低資本金として1000万円を要求した。これは、会社債権者を保護するという資本金制度の趣旨からは、会社に少なくとも一定の財産を保有するよう要求することが望ましいからである。
しかし、新法は最低資本金規制を撤廃した。会社債権者保護の趣旨は会社財産開示や、会社に現実の財産が留保されることで達成され得るし、この方が、起業支援の観点から望ましいからである。とはいえ、配当規制*1において、純資産額300万円未満となるような剰余金配当を認めない(458条）等として、会社債権者保護の要請を満たそうとしている。
見せ金
参照：リーガルマインド６−６−２−２−１
確かに、借りた金で払込をすること自体は禁止されていない。しかし、会社資本充実を図るのが会社法の趣旨(34,64条等)であるところ、全体としてみた場合に当初から仕組まれた払込仮装の一環として払込が行われるような場合には、この法の趣旨が没却されてしまう。
また、このような払込仮装は、預合(965条)を規制し、もって資本の充実した健全な会社設立を期した趣旨を潜脱することとなる。
そこで、資本充実を没却し、預合を規制した法の趣旨を潜脱する払込仮装は無効と解する。
そして、当該払込が払込仮装の一環かは、実質的に資本充実の趣旨を害するか、即ち、①会社成立後借金返済までの期間の長短、②会社資金としての運用の事実の有無、③借入金返済が会社の資金関係に及ぼす影響等を総合的に考慮して決すべきである。
但し、仮に見せ金といえるとしても、罪刑法定主義から、預合罪(965条)は適用されない。
http://osterrentwurf1968.blog4.fc2.com/blog-entry-563.html様に
法律用語を英語にしたら？ - アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常を紹介いただきました。ありがとうございます。
*1:id:patentdj様に誤植をご指摘いただきました。ありがとうございました
