アホヲタ元法学部生の日常

連絡はTwitter ( @ahowota )でお願いします。アニメを見て法律を思い、法律を見てアニメを思う法アニクラスタ、ronnorのブログ。メールはronnor1あっとgmail.comへ。BLJにて「企業法務系ブロガー」として書評連載中。 #新人法務パーソンへ #オタク流勉強法 #明認方法 「アホヲタ元法学部生の日常」(ブログ)、「これからの契約の話をしよう」(同人誌)、『アニメキャラが行列を作る法律相談所』(総合科学出版)等。

民法Iと民法III

民法 I [第3版] 総則・物権総論

民法 I [第3版] 総則・物権総論

民法 III [第3版] 債権総論・担保物権

民法 III [第3版] 債権総論・担保物権

 私は、内田民法を6冊持っている。まあ、某大法学部生として平均的な所蔵数だろう。上記2冊が重複する2冊であり、9月と10月に購入した最新改正対応版である。

 問題は、これらを旧版を持つ人が買うべきかである。

 私なりの答えは、基本的には買う必要がない
である。買うことで得するのは「内田ファン」と「最新判例についての記述が欲しい」「旧条文が1つでもあると気持ち悪い」人位か。

 確かに、最新判例の情報は入っている。例えば内田IIIp438では「平成17年判決」として、抵当権者への直接の引渡しを認めた判例を解説している。

 しかし、ほとんど内容は変わっていない。2004年に旧版が出ているのだから、当たり前といえば当たり前である。「もう一歩前へ」「社会はいま」レベルの知識においては、いくつか変化が見られるが、本文レベルの知識では、「小幅な加筆」程度の違いしか見つからなかった。民法Iも、条文番号が変わった以外はほぼそのままなのである。

 むしろ、旧版を古本屋で買うのがお徳である。旧版は、1000〜2000円で古本屋にあふれている。内田を持っていない人は、ほとんど内容的に最新版と変らず、4分の1〜2分の1程度の値段の旧版をぜひ買おう!

まとめ
小幅の改訂に流されて、同じ本を2冊買うよりも、
新版をまって古本屋に行くのがお薦めである。
リーガルマインド商法に躍らされてはいけない!

関連:六法と曲芸商法 - アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常