- 作者: 大村敦志
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/10/25
- メディア: 新書
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これまで、
- 作者: 穂積陳重
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1980/01/16
- メディア: 文庫
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内容については、最初ちょっと戸惑った。つまり、私はこれまで「法学入門」はいろいろ読んできた。
- 作者: 道垣内正人
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 1998/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 伊藤正己,加藤一郎
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 星野英一
- 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
- 発売日: 1995/03
- メディア: 単行本
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しかし、「法」入門は初めてであった。
娘 「法学」を教えるのと「法」を教えるのは違うの?
父 そこがポイントさ。「商学」「農学」とか「語学」といったことばは、何かまとまったちしきをかしこまって教えてもらうって感じがするだろう。でも、商売や畑仕事だとか言葉って言うのは、教室で教わらなくとも、身につけることができるよね。家業の商売や畑仕事はみようみまねでできるようになるし、自分が生まれ育った国の言葉なら自然にしゃべれるようになる。
でも、そうやって身につけた知恵を、言葉にして整理してみて、これでいいのかな、どうしてこうなるかなとかんがえてみるのはとても大事なことだと思う。
引用元:「父と娘の法入門」大村敦p1
つまり、世の中にたくさん存在する法を体系立てて教えるのが法学(法学教育、法学入門)。これにたいし、もうすでに日常生活で「常識」といった形で潜在的に身についている「法」というのを、もう一度顕在化させて考えてみようという知的試みが、法(法教育、法入門)なのだろう。これは面白い試みである。
内容は、娘の趣味のためか、全編動物の話ばかりであった。別に、動物の話は、嫌いではないが、動物好きでないと、動物動物動物...という状況に「それ以外はどうなの?」と思ってしまいたくはなる。
また、娘が生意気盛りということもあってか、父親の意図の裏を読んだり裏の裏を読もうとするから、議論がごちゃごちゃになる。「まとめ」頁を作ってこの会話の中でいえること、考えてほしいことといった内容についてまとめてもらえれば、かなり議論が整理されてよくなったと思う。
本来の意図である「中高生に読んでもらえるか」であるが、動物好きの中高生なら読むだろうけど、動物に興味がないとちょっと...だとおもわれる。
まとめ
「法学」入門ではなく「法」入門は面白い試みであるが、動物という観点から斬るだけであり、動物に興味がない人はつらいかもしれない。動物以外に、スポーツ、環境、医療等々、中高生が興味を持ちそうな、他の視点からの「法入門」書があればよりよいだろう。
岩波書店さん、どうです。アニメで「法入門」やりません?ノーギャラでもいいですから。